漆芸の沼

鋳金の道 遠藤喜代志作品展

遠藤先生とは、東京藝大福岡支部の同窓会でお会いしたのが、最初だったかと思います。
その次お会いしたのが、私が通っている「茶道南方流」の茶会でした。
その後も茶会などで何度かお会いしているうちに
「作り手だけで自作品を持ち寄って茶会をしないか。」
と誘われた私は図々しくも承諾したのでした。

茶会画像

その後2017年から3年、合計3回の茶会を行いました。
その名も「工楽茶会」
メンバーは
遠藤喜代志/鋳金
吉井宏/ガラス
梶原茂正/陶芸(茂正工房)
上野浩平/陶芸(高田焼上野窯
(敬称略)
そうそうたるメンバーです。

工楽茶会の一場面/お点前の後、作品について語る松生 順

ビックネームに囲まれ若輩者の私は大変鍛えられました。
特に遠藤先生は鋳金や工芸に関することはもちろんですが、茶道だけでなく、
煎茶道や連歌にも精通しておりまして、ものすごい人なのです。
日本文化の根底にあるものに対する視座を大切にする姿勢と言いますか、その生き様に大変影響を受けました。

そんなご縁のある遠藤先生が、今までの50年にわたる制作の軌跡を作品集として出版、そして作品展を開かれるということを聞き、楽しみにしていたのが昨年の今頃。
それがコロナ禍を受けて諦めざるおえない状態だったものを、今年開催という運びになりました。

2018工楽茶会に使用された釜

本来なら、記念茶席も開催し「工楽の会」も作品を持ち寄っての茶会を計画していたらしいのですが規模縮小し、作品展と呈茶のみとなりました。
(下記に情報あり)
作品展は上記4名と
特別参加の川崎修一/博多人形
そして松生順(工房ぬり松)が漆芸で出品している作品展が開かれています。

開催情報

鋳金の道 遠藤喜代志作品展

会期2021年4月27日(火)〜5月9日(日)
休館日5月6日(木)
開館時間10:00〜18:00

(入場は17:30まで)会場3階展示室4
料金無料

記念茶席

とき 令和3年5月1日(土)11:45頃〜14:00
ところ 福岡サンパレス「玄海」
当日 呈茶券が発行されます。
当日は福岡県美術館視聴覚室にて行われる講演会「芦屋釜の復興」(新郷英弘氏 芦屋釜の里学芸員)ののちマイクロバスにて会場の福岡サンパレスに向かわれるそうです。

視聴室でのイベントもとても興味深いものばかりです。

作品展参加にあたって、私あての遠藤先生からのメールにはこう書かれていました。

「コロナで殺伐とした日常ですが、楽しい時間となるようよろしくお願いします。」