漆芸の沼

付喪神
“百鬼夜行”
聞いたことありますか?
妖怪が行進する様子のことで、
平安時代の文献に登場し、
中世から近世の絵巻物などに描かれました


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『百器夜行絵巻』というものもあります
鬼ではなく器ですね
擬人化の萌芽が既に!

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このように、釜、ざる、すり鉢、味噌漉し、燭台など
身近な器物が化けたものは、
「付喪神(つくもがみ)」と呼ばれます
こちらは『付喪神絵巻』
捨てられた古道具が人間への復讐を企てるシーンです

中世は、
「器物百年を経て、化して精霊を得てより、人の心をたぶらかす」
(御伽草子『付喪神記』)
といった俗信が流行しました
長い年月をを過ごした樹木に霊が宿るように
器物が百日目を迎えると、霊が宿って付喪神になる
神と言うより、精霊のほうがしっくりきます
付喪神の祟りを避けるために
一年で陰の気が最も長じる「煤払い」(12月13日)の日に、
古い器物を路地に捨てたのだそうです
“付喪(つくも)”は、“ 九十九 ”とも書きます。
百に一足りない九十九日目に捨てれば大丈夫というわけで
こちらの絵巻物では、
付喪神達が京都市中を暴れまわって復讐を果たし、
出家・成仏します

妖怪に変化した古道具
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ところで、
付喪神が室町時代に流行したのには
理由があります
室町時代は
産業・商業・物流の発達、都市化などで
それ以前に比べ、飛躍的に消費が活発になった時代です
人々が、物を捨てることに対して抱いた罪悪感が
付喪神を生み出したという説があります

「古文先生」が捨てられた器物に妖怪変化術を教えています
ところで
聞いてください!
付喪神の出現を一歩手前で防ぐことができました(?)

市販品のセットを購入して
捨てられずに大量に保管していた陶磁器の
金継にチャレンジした方です
やはり独学ではうまくゆかず、
明後日の燃えないゴミの日に
捨てるつもりだったそうです
たまたま工房の前を通りかかって
金継教室発見👀
ということで、
捨てられずにすみました✨
めでたしめでたし👏
令和の今も
物を捨てることに対する罪悪感や
大切なものが壊れた時の心の痛みは
同じなのですね
金継や漆芸の技があれば
自分で修理することができます
博多漆芸研究所では
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